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【書評】『やる気が上がる8つのスイッチ』

今回読んだ本は、『やる気が上がる8つのスイッチ』(ディスカヴァー)という本です。(税抜1300円)

 1.読んだ理由

今回、この本を読んだのは、自分のやる気のなさをどうにかして変えたいと思ったからです。

特に、勉強をする前まではやる気があるけど、いざするとなるとやる気がなくなってしまう......

ということが度々あったので何か良い本がないか調べたらこの『やる気が上がる8つのスイッチ』という本を見つけたので読んでみました。

2.著者の紹介

2.1 どんな人?

著者は、社会心理学者のハイディ・グラント・ハルバーソンという方です。

コロンビア大学で博士号を取得していて、モチベーションに関する分野の第一人者とも言われています。

翻訳は、林田レジリ浩文という方です。

2.2 著者の他の本の紹介

著者は、今回紹介する『やる気が上がる8つのスイッチ』の他に、

  • 『やり抜く人の9つの習慣』(ディスカヴァー)
  • 『やってのける』(大和書房)
  • 『だれもわかってくれない』(早川書房)

など、多数のベストセラー作品があります。

3.本書の構成について

3.1 本の構成について

本書の目次は以下のとおりです。

序 章 やる気を上げる方法は1つではない 
第1章 2つのマインドセット…「証明」を求めるより「成長」を目指そう
第2章 やる気のフォーカス…「獲得」か「回避」かを知って強みにする
第3章 自信は必須の要素
第4章 やる気から見た8つのタイプ
第5章 すべてのタイプに共通する処方箋
 

3.2 読みやすい?

本書のページ数は126ページで、文字の大きさも丁度良く、空白も多いのでとても読みやすいです。

また、著者自身が「どなたにも納得いただけるよう解説します」とおっしゃっているように、モチベーションについての知識がまったく無くても理解できるように、とても分かりやすく書かれています

4.おすすめの理由

4.1 実用性がある

普段、やる気が出ず困っている人からすると、日常生活や仕事場でかなり活かせる知識が身につきます。

もちろん、やる気がある人からしても、さらにモチベーションを高め、持続できるようになる内容になっています。

4.2 信頼性がある

著者は、様々な科学論文を参考にして本書を書いているので、信頼性はものすごく高いです。

4.3 超読みやすい

3.2でも書きましたが、この本は本当に読みやすいです。

実際読んでいると、「もう半分まで読んでる!」となりました。そのくらいスラスラ読めます。

 5.見どころ

本書を読んでいて、「ここはかなり使えそうだな」「確かにそうだな!」と思ったところを3つまとめました。

5.1 ➀証明を求めるよりも成長を目指すことが大切!

人は、「証明マインドセット」と「成長マインドセット」という以下の2つのマインドセットのうちどちらかを持っています。

ちなみに、マインドセットとは思考傾向のことです。

証明マインドセット‥‥‥自分の能力の証明に焦点を当て、人に自分の能力を
            見せつけて認めさせようとする
成長マインドセット‥‥‥自分が向上することに焦点を当て、色々なことを学んだり
            して、向上していくことが重要だと考えている
つまり、証明マインドセットを持つ人は「人からすごいと思われたい」、成長マインドセットを持つ人は「すごい人になりたい」と考えているということです。
この2つのマインドセットを見比べると、明らかに「成長マインドセット」を持つ方が有利に働くことがわかると思います。

5.2 ➁獲得フォーカスか回避フォーカスかによってやる気のスイッチが違う!

人は「獲得フォーカス」、「回避フォーカス」という以下の2つのアプローチによって、やる気が出たりでなかったりします。

つまり、人によってやる気スイッチは異なります

獲得フォーカス‥‥‥達成すること、獲得すること、賞賛を得ることに
          動機づけられる
回避フォーカス‥‥‥危機を避ける、義務感を感じていること、批判を避けることに
          動機づけられる 

獲得フォーカスか回避フォーカスかは人によって違うので、当然いろんなことに対してのやり方も異なります

上司と部下で考え方が異なったりする原因の一つにもなります。

5.3 ➂人を8つのタイプに分けて、それぞれの問題点や対策について書かれている!

本書では、人を以下のように8つのタイプに分けて、それぞれのタイプ別の診断と、治療法について書かれています。

タイプ➀ 中二病     タイプ➁ うざいやつ     タイプ➂ 臆病者
タイプ➃ 退屈な人    タイプ➄ やる気の空回り   タイプ➅ まじめな見習い
タイプ⑦ 新星      タイプ⑧ 熟練の匠
この8つのうち、「中二病」と「臆病者」タイプの人は、モチベーションの観点から見ると壊滅的で、「新星」と「熟練の匠」タイプの人は、優秀な人たちといえるそうです。
これらのそれぞれのタイプに対して、それぞれの対策が書かれています。
また、すべてにタイプに共通する対策として、
  • 第一段階:「証明マインドセット」から「成長マインドセット」に変更する。
  • 第二段階:  必要なスキルを身につけるとともに、自信もつける。
  • 第三段階:「獲得フォーカス」「回避フォーカス」を理解して、
           それぞれのフォーカスに合ったやり方で成長を目指す。
というふうに3つの段階を進むと良いと言われています。

6.本書で最も大切なところ

本書の中で最も大切なことは、

 自分のマインドセット
    「証明マインドセット」から「成長マインドセット」へとシフトする

ということです。

証明マインドセットを持っていれば、周りの人の目を気にしたり、他人と比べる癖がついたり、他人に能力がないと思われたくないため、助けを求めるという行為もあまりしません。

また、困難にぶつかった時も、不安になりすぎたり、諦めたりしてしまいます。

あまり良いことがありません。

しかし、成長マインドセットを持っていれば、あまり周りの目を気にせず、自分がやると決めたことをやり、困難にぶつかった時でも粘り強く頑張り続けることができます。

つまり、成長マインドセットを持つことによって、くじけずに頑張り続けることができるというわけです。

7.まとめ

最後に、まとめとして以下の3つにまとめました。

  •  自分のやる気のなさをどうにかして変えたい!というひとにおすすめ
  • やる気スイッチは人によって異なる
  • 「証明マインドセット」から「成長マインドセット」へと変更することが大切

ぜひ、やる気を出したい人は読んでみてください!